Unity Asia Bootcamp Tour Tokyo レポート その2: Unity for Artists: An Introduction to the Tools / アーティストのためのUnity講座

http://unity3d.co.jp/asiabootcamp/

講演内容2つ目です。先程と同じアート関連。いろいろなツールの紹介や、Unityを使う上での基本的なコツ、最近リリースされたUnity3.5の新機能にも触れる内容。

5つ見た講演のうちこれが一番面白かったです。英語の講演ではありましたが、内容も適度にわかりやすく、自分のレベルにはちょうどよかったかなと。質疑応答も興味深い内容が多かったです。それでは、以下レポート。

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Unity for Artists: An Introduction to the Tools / アーティストのためのUnity講座

Ethan Vosburgh 様(Unity Technologies)
Roald Hoyer-Hansen 様(Unity Technologies)←maxのアーティストらしいです。

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■エディターでレベルビルディング(LevelBuilding)

  • モジュールを作る←シーンで使う部品をマップチップみたいに細かく分割。
    • タイル化。各モジュールを2の2乗単位に分けていく。
    • 組合せによって、デザイナーが予想していない使い方も可能。
  • 細かいポリゴンは、カメラビューでのクリップに有効。
  • Unityはスナッピングの機能が豊富
    • Unit、Surface、Vertexなど
    • オブジェクトの頂点をアンカーに回転させることもできる(ローテーションスナップ)
    • Shift、Commandキーと組み合わせていろんなスナップ方法がある。
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■プレハブ

  • なんでもプレハブ化しておくとよい。
    • Unity3.5から?プレハブの変更で、全てのパラメータを一度に変えることが出来る。
    • メモリ消費も少ない。
    • 同じシーン内でも、個々にセーブされていく?←これ意味わかんなかった。
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■ライティング

  • 動的、静的ライトを組み合わせる。←これ前のセッションでもやってたね。
  • ポイントライトはフィルライトとして使う。
  • スポットライトは街灯など。
  • ディレクショナルは屋外の太陽光とか。
  • リアライトも3.5で追加されている。矩形。ソフトシャドウ。
  • ライトマッパーで焼きこみを行う。
    • 設定が大変だけど、結果は良好。
  • Self-Illuminated material←これ使えそう!きれい!
    • アルファチャンネルのテクスチャで、散乱を定義する。
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■ライトマッピング

  • Beastが統合されている。←以前のセミナーで名前出てたけど、ライトマップのシステムなのね。既にUnityにインテグレートされてるみたい。
  • イルミネーション、GI(グローバルイルミネーション)、HDR、AO、にじみ、散乱の表現
  • ライトマップはセカンダリのUVとして格納される。
  • Beastの設定は、個々のオブジェクトパネルで設定可能。
    • 基本、ライトマップのスケールだけ設定すれば良い
  • 細かい設定をしたい場合XMLで制御?
    • HDRイメージの定義がXMLで行われる。
    • HDRの焼きこみが次バージョンで楽になる予定。
  • 設定について
    • スケールで影のボケ味が変わる。0.1=ボケ 1.0くっきり
    • バウンスインテンシティが高いとカラーのティントが起こって良い感じ。
    • シャドウサンプル。低いと解像度足りない。100に設定すると綺麗。
    • BAKEクオリティセッティング
    • SKY Light→柔らかい影。ディレクショナルを一緒に使うことも。
    • AO
    • XMLのセッティング。HDRのマップを使用している。
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■ビットマップラッパー←多分、テクスチャの自動アトラス機能です。

  • ライトマップはセカンダリUVに格納される。
    • オートマティックアンラッパーで自動配置。
    • 調整はマニュアルでアンラップしていく。
      • ウェルド(結合)、頂点のデタッチなど編集できる。スペースの節約
    • 2つのセッティングがある?←意味がわからないな
      • アトラス3段階4段階くらい?←これも意味わかんないな
      • FBXの設定で行う。モバイルでは低解像度のマッピングで。
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■ライトマップのDEMO

  • オブジェクト選んで、STATICでマーク→bake→ライトマッピング
  • ライトマップのレゾリューションをチェッカーボードで表示。→プレビューベイク
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■ライトプローブ

  • ライトマップの情報が、ライトプローブに焼き付けられる。
  • 設定方法
    • 空のGameobjectを作って、ライトブローブのフラグをONに。→グリッドで配置。
    • 高さ方向にも配置する
    • メッシュの内側にプローブがあると影になっちゃうので、メッシュに貫通しないように。
    • オブジェクトがライトブローブを使うように指定する。
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■イメージエフェクト

  • いろんなタッチをシーンに加える。
  • ブルーム、フレア→よく使う。
  • サンシャフト(ゴッドレイ)。ボリュムフォグをシミュレート
  • 被写界深度
  • ボケ(Bokeh)←日本語の「ボケ」なんだよねこれ
  • 色収差ビネット
  • カラーコレクション
  • ノイズ&グレイン
  • アンチエイリアス

ビネット」って意味改めて調べてみたけど「縁ボケ」みたいな意味なんだよね。あえて縁をぼかす効果、みたいなもんか。

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■パーティクル

  • アーティストにも使いやすいように変更。
  • カーブベースシステム。
  • 15のモジュールがある。
  • 制御できるパラメータ
    • 大きさのライフタイム
    • 旋回のライフタイム
    • ヴェロシティ
    • 質量のシミュレート
    • カラー
    • ブエミッター
      • パーティクルからさらにパーティクルを消滅、発生
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■パーティクルで花火の作り方デモ

  • デフォルトパラメータ設定
    • 炎の色、コーン(広がり)、エミッションなどの調整
    • 光の明るさのコントロール。カーブで明滅を作る。
    • カラーを白から透過する黄色にグラデーションさせる→消えていく
    • ストレッチドビルボードを使用→パーティクルがのびる。
    • トレイル(軌跡)をつける。
  • メインの爆発
    • 球状のシェイプを使用する
    • カーブでベロシティを制御。最後はベロシティ0で、止まって落ちていくように。
  • ロケットフレアは消滅させる(DEATH)
  • 仕上げ
    • 各パーティクルにトレイルを入れる。
    • トゥインクルでキラキラした光を入れる。
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■質疑応答

  • Unityから外部に出力する方法は?Unityからmayaに戻したり、映像で出力したり
    • ビデオ形式であれば、エクスポートスクリプトがある。
    • mayaなどにアニメーションをUnityから出すのは難しい。プログラマと話をして解決を。
  • イメージエフェクトはどのくらいのレンダリングパーセンテージ(負荷)があるのか?
    • iPadでは被写界深度対応していない。
    • プラットフォームによるので、一概にパーセンテージは言えない。
  • モバイル向けに向いているイメージエフェクトは?
    • フレア、ノイズはモバイルでもOK。
    • 被写界深度は完全ではない。
    • ブルーム、フレアはよく使われている。
  • パーティクルで、機関車の煙突から出る煙を表現したいが、パーティクルソースが移動すると上手く動かない?
    • ワールドスペースとローカルペースの設定がある。
    • 上記の場合であればワールドスペースで。
  • モバイルで大量にパーティクルを出すときのTIPS
    • エミッターが増えると、DRAWCALLが増える?
      • 現状ではそうなってしまう。
      • 今後のリリースで改善を対応。
  • テクスチャのアルゴリズムで、Substanceが追加されたが?Substanceは、maxなどでも使用されているプロシージャルテクスチャの技術ですね。
    • モバイルではまだ多くは使われてない。
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…講演内容は以上。

ライトプローブ、ライトマップなど、前の講演とカブる内容もありますが、今回は花火の作例なども交えてわかりやすい内容だったかと思います。(次がやばいんだ…内容もスピードも)

次に参加した講演は、「Lighting worlds in Unity / Unity のライティングを極める」です!