【メモ】CEDEC、IDGA関連記事

最近はCG関係、ゲーム関係ともにイベントが多くてなかなか追い切れない。
ひととおり記事は読んだのですが、忘れないようにメモ。

CEDEC関連>

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CEDEC Digital Library.>http://cedil.cesa.or.jp/search
まだ非公開のものもありますが、CEDECの講演スライドが順次アップされています。


■CEDEC2011テクニカルアーティストラウンドテーブル2011:アーティストTA編、プログラマTA編 tweetまとめ #cedec2011 #cedectart>http://togetter.com/li/184663
Toggeterのまとめ。いまTA(テクニカルアーティスト)が熱い?


■[CEDEC 2011]次世代キャラクターアニメーションの基本? フルボディIKエンジンで自然なモーションを実現する>http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20110912065/
mayaにも搭載されているフルボディIKについての講演。まだ使ったことないなあ…。


<IDGA関連>

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■【IGDA日本SIG-TA】第1回テクニカルアーティスト部会(2011.2.6)つぶやきまとめ - Togetter>http://togetter.com/li/97621
■SIG-TART:GDC2011報告会 - Togetter>http://togetter.com/li/121686
■SIG-TART:Siggraph2011報告会 - Togetter>http://togetter.com/li/206951
全て同じイベントに関するまとめです。こちらもTAに関するお話し。


IGDA日本 SIG-iPhoneスペシャル Unity デビット・ヘルガソンCEO来日講演 Twまとめ - Togetter>http://togetter.com/li/46031
>UnityのCEO講演なんてあったんだ。先着でUnityTシャツもらえたみたいww。まだちゃんと読んでないのであとで。

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■ゲーム業界イベントカレンダー>https://www.google.com/calendar/embed?src=2f1m00arm4b3urees0it61mvbc@group.calendar.google.com&ctz=Asia/Tokyo&gsessionid=OK
こんなの会ったんだね。さっそく登録。CG関係もあるかな?

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【雑感】二次創作と著作権

■tabahana氏による「カオスラウンジ騒動」の個人的な総括
http://togetter.com/li/203601

阿久根市シャッターアートにまつわる話 - Togetter
http://togetter.com/li/203524

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どちらもTogetterのまとめなのですが、気になったのでメモ。

どんどんやって下さい!っていう許容範囲が広い作家と、逆に絶対にダメ!っていう作家の2極が存在する以上、どうしても二次創作ってのはグレーな存在として定義されざるを得ない訳であって、コミケ人気も込み込みで存在出来る作品だとしても、それは二次創作側から「別にいいじゃん」って言うべき類のものではないってのが僕のスタンス。

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【東方】pixiv作品盗用疑惑 カオス*ラウンジ新作検証まとめ【現代アート

「カオスラウンジ」の件は度々話題になってたので知ってる人もいると思うけど、アートって行為は上で述べたような常識的な判断なんか超えたところにあるものだと思うので、ある集団がそれをアートだとするならば、法やモラルなど気にせずに貫けばいいだけであって。言い訳とか、ごまかして有耶無耶にするからカコワルくなる。

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阿久根市の壁画が色々とマジキチでヤバイ件

http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52418499.html

阿久根市の件は、めちゃめちゃBIGなところを的に回しそうな気もするのだけど、あれがダメだとするなら町内会のド○ゴンボ○ルのイラストとか、田舎のイベントで見かけるキャラクターかかしとかキャラクター雛とかもアウトなわけで。それらが訴えられたという話を聞かないので、権利者の胸先三寸なんだろうと思う。おそらくそれによる金銭が発生した時点で審議、ってことになるんだろうね。

そういえばエコハちゃんはアウトになる前に話し合いで解決したね。個人的にはあれはギリセーフかと思ってたけどね。

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【レポート】CGWORLD 2011 -クリエイティブ カンファレンス〜⑤ デジタル・フロンティア

>>デジタル・フロンティア Web http://www.dfx.co.jp/


BVは、映画館でも公開された鉄拳のフルCGムービーです。

すでにamazonでも予約しちゃいました。

鉄拳ハイブリッド - PS3

鉄拳ハイブリッド - PS3


実はこの公演中にMBAのバッテリーが切れてしまい(途中でビービー音がなってしまいました。すみません…)、後半は手書きのメモからの書き起こしです。しかも内容がかなり多岐に渡っていたので…ついていくだけで大変でした。

以下、講演の内容です。

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■会社紹介(会社紹介ビデオが流れましたww)

モーションキャプチャスタジオ「オパキス」を持っている。(BVでも使用)

>CGWORLD.jpの記事 http://cgworld.jp/flashnews/service/-vicon-t160100.html
・フェイシャルキャプチャスタジオも。音声も取れるすごいやつ。
・最初のCGムービー作品は「ぼのぼの」→今回の鉄拳まで6作作っている。
・部署は以下の4つにわかれている。

CG制作室
開発室・・・プラグイン開発とか。
CG室・・・mayaをメインで使用。
モーションキャプチャ

・デッサン教室、粘土教室なんかも実施している。
→これがあるからDFに来たって人もいる。

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■■■FXメイキング■■■

・エフェクトチームの紹介

人員・・・14名。専業チーム
PCスペック・・・12core、メモリ24G
使用ソフト・・・maya,max


・プランニング
エフェクトを徹底的に分析。
持ち寄った案を全員で話し合う。手法を検討。後輩に指導。
前準備をしっかりやってTRY&エラーを少なく。


・プリセット作成(汎用的なもの作成)


・エフェクトライブラリを作成。
タグ、フリーワードで検索できる。
シミュレーションのキャッシュまで登録しているのですぐ使用できる。
マニュアル作成のインターフェースまで用意して、投稿しやすくする。

ライブラリ化のメリット
・安定したアウトプット
・スピードアップ
・情報の正確さ

デメリット
・ライブラリに頼りすぎる。
→新人さんには、プリセットではできないチャレンジカットを担当させる。


・エフェクトカット作成
ライト、レンダリング、コンポジットまでチーム内で完結


・TIPS
ブログベースで蓄積。

メリット
・情報の共有
・検索性
・個人に依存しない

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■ブラッド・ベンジェンス(BV)のメイキング

・TOTAL1300ショット
・エフェクトカットは500ショット・・・7ヶ月、最大15名体制
・準備で2ヶ月(プリセット作成など)
・使用ソフトはmaya,max半々。水でrealflow使用。

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立体視におけるエフェクト作成

・S3D(立体視)のためにできないこと
コンポジットでの2D処理・・・メッシュワープ、ガベージ(これなんだろうね?)禁止
位置調整も禁止。

・やりたかったこと
立体視を生かした臨場感あるエフェクト

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■エフェクトの簡略化・自動化。

・遠方の雨、煙などの環境エフェクトはシミュレーションせず、板にテクスチャで処理。>大幅工数削減。
→煙と炎を分離できるように作成。(各々で使用できる)
→雨は、距離に応じて3種類作成。シームレスなのでタイリング可能。
→フォグも同様。mayaでは筒状に配置する。

・エフェクト作業の自動化。→バーニア、銃のマズルフラッシュなど

・maya→maxへのコンバートも自動化した。(ジオメトリキャッシュ化→コンバートまで)
→今後もより自動化を進めていきたい。

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■平八魔神メイキング

画像はただの平八なのですが…映画に登場した「平八魔神」という巨大な平八の周りに「木人」というキャラクターがパーティクルで配置されたエフェクト作成のメイキングです。
(映像が無いとよく分からないかもしれませんが・・・)


・パーティクルインスタンサー(mayaの機能)で木人を配置。情報量を多くした。
http://digicon6.typepad.jp/main/2010/12/autodesk-3dec-3.html

木人配置の専用UVマップを用意。木人は30パターン。

・max+ThinkingParticle(以下TP)で、木人の崩壊を表現。
(TPはハイエンド作品で最近良く使われているパーティクルシステムです。>http://www.too.com/digitalmedia/cgplug/index.php?id=3

TPで、高速なリジッドボディを実現。
崩壊シーンでは、ダミーの範囲に入ったら木人が重力で落ちるようにしている。
パーティクルのみで動きをコントロール→キーは全く打っていない。
デメリット>TPはデザイナには扱いが難しい。
メリット>一度組んだアセット(部品)が、再利用出来る。

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■エフェクトメイキングまとめ

・自動化
・簡略化
・情報共有

・・・本編の作業に集中できる!

<補足>
マットペイント以外は、全てS3D(立体視)でレンダリングしている。


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■■■フェイシャルメイキング■■■


・スローガン

キャラ崩れしても、表情豊かに!

・様々なチャレンジをした。

技術向上!・・・クオリティアップのために
事前準備!・・・・・・マーカー配置、アクターへの指示、打合せ
勇気をもって!・・・表情が弱くならないように

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■フェイシャルリグの構築
・まず「アクションユニット」(表情の要素を細分化したもの)を考える。

喜怒哀楽などの表情をコンテから洗い出し、最小単位にまとめていく。
各部位ごとに、細かい動きまで。(口角をあげる、口をすぼめる、など)

・ユニットが多すぎてもアニメーションが大変になるだけなので、最適化が必要。

・各アクションユニットをどの方法で動かすか考える

TARGET BASE・・・ブレンド(モーフ)
JOINT BASE・・・スキン
DEFORMER BASE ・・・マッスルなどのデフォーマ

・BVでは、ターゲット+マッスルデフォーマを使用した。

<ターゲットの利点>
表情の統一が取れる
ターゲット一つで、いろんな表情が出来る

<ターゲットの欠点>
動きがリニアになる
複数ターゲット使用時に破綻が起こる

→それを補うためにマッスルを使用。

全身マッスルでは重くて実用的でないが、ターゲットと組み合わせて部分的に使用することでマッスルを活用できた。

・モブキャラクターはジョイントベースで作成した。
→セットアップが速い、軽い、といった利点がある。

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■ターゲットベース+マッスルの作例(映像見ながら解説頂きました)

シャオユウの場合、全75ターゲットを作成。

・関連付け
→コントローラーでターゲットが動くように。

・マッスル(筋肉)&リンクル(皺)
→肉の柔らかさを表現

・フェイシャル検証
→フェイシャルキャプチャデータを流し込んだだけで、違和感なく動くレベルに。

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■フェイシャル撮影

・撮影順序を考慮してスケジュールを組んだ。以下の1→3の順で。
→午前と午後で表情筋の柔らかさが違う。午前中は表情が硬い。

1.アクションパート内のドラマカット
表情が固く、険しい方がよい。演技の指示が出しやすい。

2.感情が単調なドラマパート
普通にしゃべるショット

3.複雑に表情が変化するショット、キーショット
微妙な表情、泣き顔など。

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■マーカーの配置

・これまでは、キャプチャの担当におまかせだった

→今回は、マーカー位置を指定した。
→実際にアクターの顔に指で触れながら、一番動くポイントに配置。
(例えばキャラのマーカー位置と異なっても、一番動くポイントを指定したり)

・表情は大きく動かす。過剰なくらいに。

→多いものを減らすのは簡単。
→よいノイズが取れる。
→動きが小さいと、コンポジット後に馴染んでしまうため。

・他には、現場の空気感、雰囲気を重視した。盛り上げる。

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■アニメーション作業

・自動パイプラインを構築

「ADL」という独自形式を使用。
「AUTOMATE」というシステム
→音声データのカットポイントが自動的に読み込まれる。
→撮影の連番データを持ってくる、とか全部自動化した。

・ベースのデータを調整して、フィニッシュ

目、舌の手付け
キャプチャデータの修正

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■良いフェイシャルアニメをつくるには・・・

・顔の筋肉を考える
→自分の顔に触れて、筋肉の連動性を確かめる。

・目の動きを重要視
→感情を伝えるのに重要。

・演出を理解する、理解させる

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■最後に・・・

いい表情をさせたかったら、自分たちがいい表情を!!
→チーム内をいつも明るく!


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以上が講演の内容です。

エフェクト、フェイシャルともに、技術的な話はもちろんなのですが、作業の効率化や意識的な問題など、実作業以外の部分での努力、意識付けの重要性を感じさせてくれる内容だったかと思います。

特に、エフェクトのライブラリ化、TIPSの集積は職場でも進めなきゃいけないな…と思っていたところなので、是非、DF様の手法を参考にさせていただきたいです。


この後、本カンファレンスは「VFX JAPAN」という業界団体発足のイベントや懇親会など、21:00ごろまで続いたのですが、そこまで参加する体力は無く…退散。ただ帰り際に、一昨年専門学校で教えていた学生とばったり会ったので、軽く話&飲んで帰りました。彼も、とあるゲームのソフトハウスで頑張っているようだったので、自分ももう若くはないですが負けてられないな!と思います。(逆に、既卒現役含めて彼以外知ってる学生に合わなかったとは…何たることだ!)


VFX JAPAN発足イベントのトーク書き起こし
20111027-VFXJapan
>>http://www.shirai.la/members/akihiko-shirai/log/20111027-vfxjapan

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【研究】リニアワークフローについて

先にアップしたカンファレンスの記事に関連して、その後WEBで見つけたリニアワークフローについての関連記事をいくつかピックアップ。あとでしっかり読む。

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チュートリアル / fieldjamのDesignVizエッセンス

第1回:リニアワークフローについて<その1>
http://area.autodesk.jp/column/tutorial/designviz_essence/1_about_linearworkflow_1/

第2回:リニアワークフローについて<その2>
http://area.autodesk.jp/column/tutorial/designviz_essence/2_about_linearworkflow_2/

第3回:リニアワークフローについて<その3>
http://area.autodesk.jp/column/tutorial/designviz_essence/2_about_linearworkflow_3/

第4回:リニアワークフローについて<その4>
http://area.autodesk.jp/column/tutorial/designviz_essence/2_about_linearworkflow_4/

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■-elloneil-

リニアワークフローまとめ1
http://elloneil.blog82.fc2.com/blog-entry-186.html

リニアワークフローまとめ2

http://elloneil.blog82.fc2.com/blog-entry-187.html

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■CGcompo AEでリニアワークフロー、カラーマネージメント
http://cgcompo.blog134.fc2.com/blog-entry-25.html

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■clockwork3DCG(maya)メインのフリーランス日記 

MAYAのリニアワークフロー1
http://blog.livedoor.jp/morisoba123/archives/51573480.html

MAYAのリニアワークフロー2
http://blog.livedoor.jp/morisoba123/archives/51722498.html

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■ガンマについて(理論編)
http://maxmint.blog82.fc2.com/blog-entry-27.html

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■ガンマ補正とリニアワークフロー
http://kotozone.blog55.fc2.com/blog-entry-145.html

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■IWAI MOTORS BLOG

3DCG におけるリニアワークフロー その1
http://iwai-blog.blogspot.com/2011/01/3dcg-1.html


・・・ああもういくらリンク貼ってもキリがないから、googleのトップでヒットしたページは全部読もう。

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あと、先の記事でご紹介したKojiVFX様がTwitterでお勧めされていた書籍を購入しました。

デジタル合成基礎講座

デジタル合成基礎講座

デジタル合成基礎講座

ざっと見たところで難しそうなのですが・・・頑張ります。


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【レポート】CGWORLD 2011 -クリエイティブ カンファレンス〜④ KojiVFX

>>KojiVFX Twitter http://twitter.com/kojivfx

最初のポリゴン・ピクチュアズ様(以下PPI)の講演でもお話が出ていたのですが、海外のTVシリーズ作品「TRON UPRISING」のコンポジットを担当されております。合成ソフトは、アバターで一躍有名となった、3Dコンポジットソフト「NUKE」(>http://www.thefoundry.co.uk/products/nuke/)を使用されているとのこと。


ここ数年僕はパチンコの映像作成で、CG、実写、アニメなどの合成作業をAEでやってるわけですが、それ以前の仕事でコンポジットの経験は全くなく、AEも仕事で使用してからまだ1年ちょっと。おそらく、すごい基礎的な、しかも重要な部分を見落としているのではないか?というのは常々感じていました。
講演者のKojiVFX様は、海外でコンポジターとしてご活躍されており(現在はPPIでお仕事されています)、今回のような合成に関する基礎的なセミナーも度々開いておられます。なかなかタイミングが合わずにこれまで受講できないでいたのですが、本日、いよいよ待望の参加!ということで、少しでも今後の仕事のプラスになるものを持って帰ろうと、意気込んで臨みました。講演ではCGと一見関係あるのか?と思うような計算式なども出てきて、素人目から見ると難しいものではあったのですが、なんとか理解できる部分を、以下に内容をまとめさせて頂きます。(間違いが多々あるかもしれません。気づいた方はご指摘願います)
受講後に、直接ご質問の機会も設けて頂きまして、非常に実りのある、今後必ず実践したい内容でした。


ではでは、講演の内容です。

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■合成の基礎

・合成の基礎は計算で成り立っている。
・見た目では気づかない部分を認識することで、クオリティを保持する。
→それらを知らないままや合成すると、絵が荒れる。

合成の基礎を理解するには、APPLEの「SHAKE」がおすすめ(でもすでに販売終了>http://blog.goo.ne.jp/buhitann/e/c99f14c20d6286527a763bc6b08e6aed

・でも基本はソフトが変わっても同じ。

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■リニアカラースペース

・リニアカラーとはどういうものか。

白→黒のグラデーション。リニアなので真っ直ぐなグラフ。

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■RGBの計算式

・例えばRGB=(1,0,0)の赤に(0.5,0.5,0.5)のグレーを重ねる
→Rは1.5になって、8bitだと1以上になるのでクランプされてしまう。
→R部分の階調がなくなってしまう。

・フローティングカラー32bitを使って合成すると綺麗。

・RGBチャンネルの情報を常に見る癖をつける。合成するときに、必ずRGBの数値をを見る。
・合成する時に、RGBのチャンネルごとに異なるグレーを乗せたりする。(明るくするときかな?RGBそれぞれで階調が無くならないように)

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■AEの通常合成モードの計算式(NUKEのOVERモード)

A+(B*(1−Aa))・・・Aaはアルファ

・アルファで抜いた部分は0になるので、Bは表示されない。

・アルファがなかったら、A+Bの足し算(加算)と同じになってしまう。(実演して頂きましたが、確かにそうでした)

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■プレマルチ?orアンプレマルチ?

・上は簡略化した計算式。実際の計算式OVERは

(A*a)+(B*(1−Aa))

・Aにアルファの掛け算をするのが大前提。

・事前にアルファの掛け算をするのかしないのか。(事前にするのがプレマルチ)
(AEでもオプションがある。確か「黒マットをキャンセルさせる」?調べとこう)
→これは重要。

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■マイナス値
・計算をすることで、32bitだと黒がマイナスになる場合がある。
→マイナスがあると、カラーが反転してしまう。(これもAEで試したら実際そうなりました)

・必ず、スポイトで拾って黒部分のカラーを確認する。
→見た目じゃなく計算式。

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Photoshopの色とNUKE(AEでもだけど)の色が変わってしまう。

・グロー系のエフェクトはほとんどだめ。
・まずはリニアで作業して、後でsRGBに戻すと同じになる。
(補足:このあたり、コンピュータの認識する色と人間が認識する色の違い云々、というのが関わってくると思うのですが、もう少し調べたいところ)

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■ガンマ

・使ってもいいけど、ガンマは、一番厄介なもの。
PPIがではガンマ2.2くらいを好んで使っているが、原則禁止にしているとのこと)

・ゲインをいじった後に、色を戻すことができるか?
→ガンマを途中でかけちゃうと、戻せない。(できるけど・・・)
→ガンマってのは、規定の値。本当にこの調整をしたくてやっているのか?

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■ルックアップテーブル(LOOKUPTABLE)

・ガンマではなく、LOOKUPTABLEを使って、自由にやったらいいんじゃないか。
(AEではレベル補正?)
・ルックアップテーブルなら、Rの数値だけを下げるとか出来る。
・カラコレでガンマを使わなきゃできない、なんてことはない。
・フローティング(32bit)でガンマいじった時に、マイナス値がでちゃうことがある。

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■グループ化

・カラコレの計算は1つのグループにまとめて欲しい。
→AEだと、カラコレ後のコンポにさらにカラコレ、とかよくやると思うけど、それで絵が劣化する。

例)
ブライトネス→移動→ブライトネスとかやると・・・
移動させた時点で、イコールが付いてしまう?(←これがよく分からなかったけど、おそらく計算が一旦完結してしまう、というようなことかしら)
移動に対して、そこで完結させずにさらに実行すると、エッジが甘くなったりするなど、絵が荒れる。

・鉄則として、1つの行為をまとめて完結させる。
・ノード系のコンポジットソフトはこのへんのしくみがよくわかって良い。
→1つの処理には、1つのノードしか無いので好き。めんどくさいけど。

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■リニアワークフロー

・CGから上がってきた素材は黒い。(←これもよく分からなかったですが・・・ガンマの関係でしょうか)
・OPENEXRを使う。

・作業ワークスペースでガンマはかけて欲しくない。曲者。
→内部的にはリニアで作業する。モニタだけガンマを上げる、とかやるとよい。

・リニアはオーバー(明るすぎること)しても戻しやすい。良いクオリティであがる。

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■引き算で気をつけていること。(シャドウとか)

・どうしても絵がマイナスになっていくので、チェックして確認。
・もらったパス素材をそのまま使うのではなく、ちゃんと確認する。
・目で見て判断しない。
→それらを1人1人気をつけることで、必ずクオリティはアップする。

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■まとめ

・海外に行って、何かが違うことに気がついた。
→それが計算式!
・海外のコンポジターはみんなそれを知って、実践している。
・日本でも出来るはず!

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■質問

・EXRでマイナス値の素材はあるのか?
ベクター素材。ポジションパスとか。


(以下、僕から直接KojiVFX様に質問させて頂いた内容です)
・仕事で8bitの素材を貰うことが多く、ワークフロー自体8bitで行なっているが、それでも32bitフローティング環境で作業すべきですか?
→32bitは重いけど、必ずクオリティは上がる!
→8bitの素材はどうにもならないので、せめて12bitの素材をもらえるように。


・映画の合成で、OVER、ADDなど以外に特殊な合成モードは使用されますか?
→全然使用する。
→ただ、スクリーンなどは実はマイナスの計算を行なっているので、合成結果がマイナス値になる可能性がある。しっかり数値で見て、理解して使えば問題ない。

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・・・以上、1時間の短い時間ではありましたが、非常に充実した内容でした。

我々の職種(ゲーム、パチンコ)としては耳なじみのない言葉、初めて聞くことも多く、決して全ての内容を理解したとは言いがたいのですが・・・引き続き不明な点は調べて、かつ必ず実践して、映像のクオリティアップに繋げたいと思います。


素晴らしい講演をしていただき、なおかつご質問にも答えて頂いたKojiVFX様に感謝です!
(ご本人は、来年以降はまた海外で仕事を探すとのこと。頑張ってください!)


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さて、次はいよいよ最後の講演、デジタル・フロンティアの鉄拳セミナーです!

【研究】FBXについてあれこれ

ちょっとまとめる時間がないので、セミナーの記事はまた後で。
今仕事でやってるFBXに関するあれこれ。
maya→maxのエクスポートなのですが、やはり一筋縄ではいかん。

そもそもFBXって何よ?って人はこちらから。Autodeskの公式ですが。
http://www.autodesk.co.jp/adsk/servlet/pc/index?siteID=1169823&id=14945696

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まず大前提として、事前に、FBXプラグインのバージョンをmayaとmaxで合わせる必要があるかと。それぞれのソフトインストール時に、一応FBXプラグインはインストールされるのですが、常に最新のものにしておくのが無難かと思います。(現状の最新は、2012.2)

・FBXプラグインダウンロードサイト
http://usa.autodesk.com/adsk/servlet/pc/item?siteID=123112&id=10775855

・maxのプラグインガイド
http://www.autodesk.com/jp/fbx/2012/3dsmax/index.html?url=files/GUID-A49ECB0B-AB6D-4E9A-8CD1-8D7AD043CE7-34.htm,topicNumber=d28e1641

・mayaのプラグインガイド
http://download.autodesk.com/us/fbx/2012/jpn/index.html?url=files/GUID-75E83ABC-8BA8-4D7F-9F32-3E62FBB014C-0.htm,topicNumber=d28e311

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■maya側のポイント&問題点
当然ながらFBXで書き出されない情報もあり、それを含んだシーンは書き出し時にエラーが出たりするので、事前に消去or修正する必要があります。(エラーが出たとしても、意外と書き出しでフリーズすることは無いです。そのへんはちょっといいかも>FBX)


・書き出しオプションは、デフォルトで用意されている「Autodesk Media&Entertainmant」をベースにすれば、基本問題無し。


・ガンマなどをテクスチャに追加適用したマテリアルは、書き出し時にエラーが出てしまう(書き出しは行われるが、テクスチャがついてこない)ので、テクスチャは「ファイル」のみにしておく。mayaでグラフネットワーク繋ぎなおせばOK。色は後でmax側で調整の必要ありだけど、Photoshopで同様のガンマを事前に入れておけばいいか?


・まだ検証中ですが、おそらくbump2Dノードを適用したバンプマップや、スペキュラマップは書き出せるっぽい。


・非表示のオブジェクトはエクスポートされない?・・・のかと思ってたら、書き出し時に「すべてをエクスポート」を選択すると書き出せるっぽい。ただその場合、エクスポート先(今回はmax)での可視性が「0.0」(完全透明)になっているので、ちょいと戸惑う。


・メッシュ、マテリアル、テクスチャ、ボーン構造は、データさえ整理すればそのままmaya→maxに持ってこれる。ただ、コンストレイン情報やIK情報は、今回のデータではできなかった。エクスポータにはコンストレインをONにするオプションもあるのだけど、これをONにするしないにかかわらずダメ。コントローラーのオブジェクトがエクスポートされるだけで関連性は削除されている。(エラーメッセージには「ベイクが必要だよ」みたいな表示が出るけど・・・)


・やっぱり日本語フォルダ名はご法度!エクスポート時にテクスチャパスも書き出されるのだけど、勝手に英語名にパス書き換わってた。事前にBonusToolsとかで直しとく。

BonusToolsダウンロード>http://area.autodesk.com/bonus_tools


・mayaでのウェイト情報は、maxではスキンモディファイヤとして読み込まれる。


・実はデータに軽くフェイシャル(mayaのスキンクラスタ)が付いてたのですが、これはmax側でちゃんとモーファーモディファイヤとして認識されました。ただ、5種類あったはずのターゲットが、エクスポートすると実質2種類に減ってたけど・・・
>(解決!)ターゲットの名前が同一だったせい。フェイシャルターゲットの名前を全部固有にしたら、大丈夫でした。


・シェイプは持って来れない?オブジェクトに置き換えたらいいのかな?
>ジオメトリの設定で、Nullオブジェクトに変換したデータ書きだしたけど、MAX読み込みで失敗(エラーで落ちる)。


・この件に関係ないけど、作業中にグラフネットワークが表示されなくなった?再起動したら直ったけどこれってバグ?

一応、maya初期化の方法>http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1341123518


・先ほど、ガンマ情報を削除したけど、テクスチャをmayaで統合(mayaファイルのエクスポート)してからのほうがいいのかなあ・・・


・単位の設定が重要です。今回のデータだと、mayaからcm出力→maxでcmでインポートだとうまくいかない。実寸の1/10になる。おそらくmayaで実寸で作ってないせい。mayaで出力時にcm(係数10倍)→maxでmmで受け取ると実寸に近くなる。

とにかく実寸にするのが大事!実寸に近くないと、mentarlrayの各種シェーダで問題が出ちゃうので。

以下、ヘルプより抜粋。
基本のシステム単位にインチを使用する 3ds Max とは異なり、MotionBuilder と Maya はどちらもセンチメートルを使用します。この違いに対応するために、3ds Max ユーザは、表示単位をセンチメートルに切り替え、既定値のシステム単位設定(インチ)はそのままにするように勧められることがあります。この設定によって、他のソフトウェア アプリケーションとの間でファイルを交換する場合に問題が発生します。
たとえば、3ds Max オブジェクトを書き出す場合に、表示単位をある測定単位(センチメートルなど)に設定し、システム単位を別の測定単位にすると、FBX エクスポータは表示単位と異なる場合でも 3ds Max のシステム単位のみを評価します。
FBX ファイルを MotionBuilder で保存し、再度 3ds Max に読み込む場合はさらに複雑になります。FBX インポータは、3ds Max のシステム単位を評価しますが、FBX ファイルを MotionBuilder で保存すると、センチメートルに変換されます。FBX インポータは、それに応じて入力される FBX ファイルを 3ds Max のシステム単位に合わせて変換します。これによって、スケーリングするつもりがなくてもオブジェクトはスケールされます。表示単位は常にセンチメートルであるためです。
FBX ファイルを 3ds Max と MotionBuilder の間で交換する場合は、システム単位設定をセンチメートルに変更して一致させます。FBX ファイルを 3ds Max と Maya の間で交換する場合は、Maya の作業単位に合わせて 3ds Max のシステム単位を変更します。


・エクスポートしたボーンが、maxで表示した時に選択プラケットが大きくなっちゃってすごい邪魔。(移動ツールのときだけで表示されないのはなぜ?)
>実際にはダミーの周りに表示されるのは選択プラケットではないっぽい。


・上記現象を嫌って、エクスポート時に「ボーンに変換」すると、一部ボーンが90度回転しちゃうのでこれもダメ。(UP軸が異なるせいか?)


・maxにエクスポートしたボーンに合わせて、新規でBipedを組んだ。

各スキンごとに、不要なエンベロープを削除→エンベロープ(.env)保存しておく。
(もしかしたら、mayaでオブジェクトまとめれば1スキンで済んだかな?)

一旦スキンを削除→再度適用→先ほど保存した.envを読み込み。
読み込み時、各エンベロープに対応するように、Bipedのリストを入れ替えるのがポイント。

ウェイト情報を全くいじらずに、mayaのボーンをmaxのBipedにのせかえ成功!
既に適用されたウェイト設定を、そのまま利用できるので便利!

Bipedの何がいいって、既存のbip、bvhファイルを利用できる!


・キャラはだいたいメドが付いたのだけど、マップがまず大きすぎて、mayaでテクスチャを表示させようとしただけで落ちる・・・メモリのせい?


・一部だけ選択したら表示できた。テクスチャから、キャラと同じようにガンマ情報抜く必要があるけど、マテリアルの量が多くて大変・・・


・マップ全体を選択して書きだすと、maxのFBX読み込み時に落ちる。部分的に選択して書き出し、を繰り返すしかないか。めんどいけど・・・


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今日はここまで。

【レポート】CGWORLD 2011 -クリエイティブ カンファレンス〜③ 神風動画


水崎さんはCGworldなんかでもおなじみなので、そのイケメンぶりはご存知の方も多いかと思いますが、生水崎はかなりイケメンです。声も良く、MC役としてもピッタリ。正直、この講演を選ぶべきかどうか迷ったのですが、職場の女子との上手なコミュニケーションの取り方の勉強になるかな〜とか言い訳をしつつ、単純にどんな女子が集まるのか、という興味本位で参加しました。ええ、ゲスな理由です。どんなドロドロした話が聞けるのか…期待膨らむ中講演スタート!

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(スライドに、例の番組っぽいロゴが映され、会場内には例の番組っぽい音楽が…)
女性比率の少ない業界、
果敢に立ち向かう皆さんのナマの意見を!


MC水崎さん登場。追って女性陣6名登場。お名前は伏せますが、順を追って紹介がありました。以下概略。

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1.CG作家・元声優

ベビスマhttp://www.fujitv.co.jp/b_hp/baby-sma/index.html)出たことがある。声優らしく、声を入れて豪華に見せた。
・オリジナル作品も作成。制作・演出も自分で。(牛山さんの作風に似てるな〜と思った。>http://usms.ws/

・CGはじめて1年だって。すごい。
・声の演技から作品を発想する?→そうでもない。
・ガチオタらしい。
Youtubeの作品紹介見たら、この人青山さん(>http://www.project-wivern.com/main.html)の奥さんなのか?確かに公演中も「旦那が〜云々」言ってたけど・・・


2.神風動画 美術・デザイナー

・背景・キャラクター作成
東映DVD子供向けのWARNING映像、ミスチルのコンサート映像(うさぎみたいなやつ)も作成。小林武史のお気に入り。


3.アニマ CGデザイナ

・キャラクターモデリングを主に。。オリジナル短編とかも。(アニマでは1年に1本くらいはオリジナル作ろう、みたいな風習がある)
・「DR.(安室奈美恵のPV)」のCGモデル作った。


4.バンダイナムコゲームズ プロダクトマネジメント(販売戦略)

・たいこのお姉さんでおなじみ?
・この人もガチオタ
※謎情報:バンナムは社内に滝がながれているらしい。


5.面白法人KAYAK アートディレクター

明和電機とお仕事も。(びんぼうゆすりをカウントする装置。>http://white-screen.jp/?p=2392)

・名刺作成も受けているらしい。1デザイン10万で注文できる。
IE9プラグインなしで動画動かすウェブサービスを手がけた>http://jsdo.it/event/svggirl/

アニメは神風動画が製作。アニメをイラレのデータにして動かしている。


6.白組企画開発事業部 チーフプロデューサー

うっかりペネロペ:ペネロペは青いコアラの女の子らしい。24カ国でOA。背景は2D(絵本をベースに)

もやしもん:アニメ版のデータをそのまま実写で使っている。
・レスキューファイアー:1シーズン目は田口健太郎、2、3シーズン目は山本明VFXで。

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(ここから、事前に取ったアンケートから、面白回答を紹介。あの番組のアレです。)


■男女比は?

・白組は1/3。神風も
バンナムはモバイル、デザイナーは女子多め。太鼓チームも女子多め。


■何故自分だけが頼まれるの?あんなことこんなこと

・コスプレ(バンナム
・頼まれない(アニマ)→頼りない
・つぶやいといて(KAYAK) >http://twitter.com/#!/barimi
・領収書のまとめ
・売上!利益!)っていわれる(白組)
・社内で使うおもしろPOP(神風)→みんなで無遅刻運動やってる→達成すればケーキ?


■気づいて!私なりのSOS(↓こんなときはSOSのサインです)

Aボーイファッション(ジーパン+チェックシャツ)
・気配を消す
・おでこ全開(髪うざいので)


■朝方?夜型?

・朝型・・・1名
・夕型・・・1名
・夜型・・・4名


■仕事中によく見るサイト

ニコニコ動画が多い。あとは2chまとめサイト
前田有一の超映画批評(白組の方)>http://movie.maeda-y.com/


■怖いと思った話、死ぬかと思った話。

・失踪者が出てそのまま行方知れず。
・社内にいたネットアイドルが突然週刊誌でヌード・・・
・入社直前のサバゲーではじめて社長と会う。(アニマの笹原さん)
・領収書に「尻組」とかかれていた。


スキルアップのためにやっていること

・ゲーム・アニメ、フェギュア
・新刊本チェック。最近はインド数学。<これ確かに僕も興味あります。2桁の掛け算とか。>「インド数学で計算しよう」http://math.hoge2.info/
・人と話す時になるべく黙る?(声優の方)


■好きなことを仕事にするための努力

ツンデレ?・・・仕事との距離感?あくまで俯瞰で見れるようにってことでしょうか。
・普通の仕事してる友だちの話は聞かない。・・・絶望するからね・・・。
・どんな仕事でも、最後には好きになっている。・・・・母性本能で作品を愛する。

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・・・とここまででタイムアップ!
最後はかなり巻きで進行したのですが、想定の内容の半分くらいしか講演内では紹介できなかったようです。残りの内容はぜひ次回でやりたい!とのこと。


(個人的感想)

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まあ上記のとおり、あまり期待したようなゲスな内容も、つっこんだ話もなかったのですが、まあMC水崎さんの話のうまさと個性的な女子の面々で1時間持ったかな・・・と思います。ただ皆さん、一流のお仕事をやっておられるなということで、自分も負けてらんないなと思いました。

1コマ目でも感じたのですが、社長、代表をやられるような方は総じてプレゼンがうまい!そして声がいい!
プレゼンは練習でうまくなるかもしれませんが、声は先天的なものなので・・・やはり、なるべくしてそういうポジションに就かれているのかなあと思いました。



さて次は、本日の(個人的)メインイベント、KojiVFXさんの「映像合成基礎」です!!

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